第弐話
- 5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:26:30.38 ID:eLf8C6CkO
- (;、;*川「い…嫌…」
―――死にたいと彼女は言っていた
(;、;*川「来ないで…」
―――しかし彼女は生きたいと願ってもいた
(;、;*川「なんで…なんで私なのよ…」
―――そんな彼女は……生にすがりついていた
(;、;*川「嫌…嫌…」
―――しかし『それ』は許さなかった
第弐話:最初の脱落者と最初の敵
「まだ死にたくないよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
- 6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:30:03.15 ID:eLf8C6CkO
- 筆舌しがたいその音と共に数秒前までペニサスだったそれは
(#゚;;-゚)「…」
『彼女』の食料となっていた
( ・∀・)「美味しいかい?でぃ」
男は『彼女』…でぃに語りかける
(#゚;;-゚)「ジュル…モグモグ…あ…あぅ…」
( ・∀・)「美味しいかい!それは良かった!ん?」
男はギコ達の方を向く
( ・∀・)「どうしたんだい?みんな顔色が悪いようだが…」
男はギコ達に問う
- 7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:31:22.17 ID:eLf8C6CkO
- ( ;;)「う…ウエ…ゲホッ…」
ビロードは嘔吐し
(;´ー`)「ビ…ビロード…見るな!見るんじゃない」
ネーヨはビロードに前に立つ
(;,゚Д゚)「なんだよ…これ…」
そして呆然とするギコ
lw´- _-ノv「…」
シュールはでぃを見つめ
- 8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:34:00.04 ID:eLf8C6CkO
- lw´- _-ノv「…走って!!」
突然シュールが叫んだ
(#゚;;-゚)「あ…あ…」
でぃがこちらを向き
歩き出す
<ヽ`∀´>「チッ!」
───ズドン!
ニダーが放った銃声を合図にギコ達は走り出した
(;,゚Д゚)「とりあえず…とりあえず逃げるぞ!でぃが…あの化物が追ってくる前に!!……ペニサスさん…」
(;´ー`)「ビロード!」
ネーヨがビロードの手を掴み
扉を出て彼らは無我夢中に走り出した
- 9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:37:03.39 ID:eLf8C6CkO
- ( ・∀・)「うむ…逃げられちゃったか…」
顎に手をやっている男
( ・∀・)「まぁ良いかな。さて…でぃ…」
男はでぃの頬に触れる
(#゚;;-゚)「あぅ…こ…ろ………」
( ・∀・)「ふふ…久し振りに食べた人は美味しかったかい?」
(#゚;;-゚)「あぁ!」
( ・∀・)「おっと」
でぃの腕を振り回す
しかし男はヒョイとそれを避ける
( ・∀・)「ふふ…久し振りの生きた人の肉でテンションが上がっているんだね。分かるよ…分かるんだ僕にはね」
―――コツン
男が歩きだした
───チリン
でぃが着いていく
- 10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:45:44.17 ID:eLf8C6CkO
- ( ・∀・)「ん?どうしたんだい?」
後ろを振り向く男
(#゚;;-゚)「…」
でぃの手が男に伸びる
( ・∀・)「嗚呼…綺麗な手だよ…でぃ…」
その手を掴み頬擦りする男
( ・∀・)「どうしたんだい?…行かないかい?」
頬から手を離し男は問う
(#゚;;-゚)「う…あ…………こ………こ………」
( ・∀・)「ふふ…遠慮しなくていいんだよ?僕の事は気にせずに楽しんできてくれ…これはでぃ…君やみんなの為の『遊び』なんだからね…」
男がでぃの手を離す
(#゚;;-゚)「…」
―――チリン
鈴の音を奏でながらでぃは歩き始める
( ・∀・)「さて…他のみんなも頑張れよー。でぃに負けないくらい…ね」
- 12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:52:31.34 ID:eLf8C6CkO
- どれくらい走っただろうか
男女5人のグループはでぃから逃げる為だけに走った
( ;;)「うぅ…」
一人は泣きながら
(;´ー`)「ビロード…」
一人は弟を支えながら
<ヽ`∀´>「…」
一人は後ろを注意しながら
lw´- _-ノv「壁ばっかだぜ」
一人は左右を見ながら
(;,゚Д゚)「ハァ…ハァ…」
一人は前を見て
走る走る走る
走る走る走る
走る走る走る
走る走る走る
走る走る走る
- 14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:55:42.64 ID:eLf8C6CkO
- 化物から
でぃから
逃げる為走る彼ら
lw´- _-ノv「ぶーん。…にしても壁しかねぇなこりゃ」
走り回った彼らは
<ヽ`∀´>(鈴の音は聞こえない…撒いたか…)
(,,゚Д゚)「ハァハァ……とりあえず…この…部屋に…入りましょう…」
扉に『第一資料室』と書かれた部屋だった
- 15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 22:59:32.30 ID:eLf8C6CkO
- ドアを閉め座り込む彼ら
( ;;)「うぅ…ゲホッ…ゲホッ」
噎せながらも泣き続けるビロード
(;´ー`)「ビロード…」
(,,゚Д゚)「…大丈夫か?ビロード?」
( ;;)「な…何で…」
突然ビロードが喋り出した
(,,゚Д゚)「え?」
( ;;)「何でギコ君は…ギコ君はそんなに平気そうなんですか!」
ビロードが叫んだ
溜まっていたものを吐き出す様に
( ;;)「異常です!!みんな異常です!シュールちゃんもギコ君も」
そして
( ;;)「お兄ちゃんも!!!」
(;´ー`)「なッ…ビロード…」
( ;;)「来ないで!」
- 16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:06:05.40 ID:eLf8C6CkO
- ビロードは恐怖していた
初めて見る人の死
なのにどうして他の者は恐怖しないのか
ビロードは頭が混乱しパニック状態に陥っていた
全員がでぃに見える
全員が化物に見える
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
嫌だ
こんな所には居たくない
殺される
死にたくない
死にたくない
( ;;)「死にたくないんです!!」
───バタン!!
ビロードは扉から飛び出してしまった
(;,゚Д゚)「なッ…ビ…ビロード!!」
(;´ー`)「ぼ…僕が行くよ!ギコ君はそこに残っていて!すぐに戻るから!」
そう言うとネーヨも扉を開けビロードを追いに行った
- 17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:10:09.95 ID:eLf8C6CkO
- (,, Д )「…ちくしょう…」
lw´- _-ノv「まぁ…今はネーヨさんに任せるしかねぇっスよ。ビロードの気持ちも分からなくないっス」
座り込み俯いていたギコの元へシュールがやってきた
(,,゚Д゚)「シュール…ちゃん…」
lw´- _-ノv「よし。空気脱出」
(,,゚Д゚)「え?」
lw´- _-ノv「米パネェwwwクソ美味ぇwww」
懐から米の入った袋を取り出し食べ始めるシュール
(;,゚Д゚)(また米を…一体何なんだ…この子は…っていうかよくこんな状況で食べれるな…)
ギコが呆れていると
<ヽ`∀´>「…おい。坊主」
突然ギコはニダーに呼ばれた
- 18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:12:18.96 ID:eLf8C6CkO
- (,,゚Д゚)「え?…はい。なんですか?」
<ヽ`∀´>「聞きたい事があるニダ」
ギコを睨むニダー
<ヽ`∀´>「………お前はどこまで知ってるニダ?」
突然場の雰囲気が変わった
(,, Д )「どこまで…とは?」
<ヽ`∀´>「言葉の通りニダ。お前…この『遊び』の事をどこまで知ってる?」
(,, Д )「そ…それは…」
lw´- _-ノv「う〜むなんだかふいんきが重いぜ。っていうか関係無いけどふいんきって何でへんk…」
───ガタ
- 19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:15:55.41 ID:eLf8C6CkO
-
───ガタン
ふと部屋の奥から物音が
<ヽ`∀´>「誰ニダ?」
ニダーが物音がした方向に振り返る
そこにいたのは
*(‘‘)*「…」
lw´- _-ノv「女の子…」
それはまだ十歳にも満たないであろう少女であった
(,,゚Д゚)「どうして…女の子なんか…」
*(‘‘)*「……て」
- 20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:19:11.15 ID:eLf8C6CkO
- (,,゚Д゚)「…え?」
少女はフラフラと足取り悪くギコに近付く
<ヽ#`∀´>「離れるニダ!坊主!」
ニダーが叫ぶ
(,,゚Д゚)「え?」
───ピキ
*(‘‘)*「……けて…じ………ん」
───バリ
*(‘;)*「おじいちゃ……助け……」
───バリバリ
───バリバリバリ
バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ
- 25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:23:46.61 ID:eLf8C6CkO
- 少女の体を突破り
*(メ;;)*「痛いよ…痛…い………ヨ…」
中から生まれたのは
*(メ;皿;)*「イタイ…ヨ…」
蛾の様な羽根を生やし
そしてほんの少し少女の面影を残した
化物であった
<ヽ#`∀´>「あの野郎………」
(;,゚Д゚)「ニ…ニダーさん!」
lw´- _-ノv「…むぅ」
三人に降り懸かる悪夢
いや…むしろそれが夢ならば良かった
<ヽ#`∀´>「ぶっ殺すニダ!」
しかしこれはまぎれもない現実なのだから
- 27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/01/25(日) 23:26:42.61 ID:eLf8C6CkO
- 以上で
第弐話:最初の脱落者と最初の敵
を終了とさせてもらいます
引き続き
第参話:いただきます
をお楽しみ下さい