第5章
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 21:54:33.47 ID:3BTGt0bz0
第5章 「マーダー」
( ´_ゝ`) 「……」


流石兄弟の兄、兄者(No5)は東口から出た後、南橋を目指していた。
ここは市街地だ。どこかでだれかが待ち伏せをしているかもしれない。
しかし兄者はそんなことは気にしていない、いや心配していないように歩いている。


( ,'3 ) 「あ……兄者! 兄者じゃないか!」

( ´_ゝ`) 「……中嶋か」

( ,'3 ) 「よかった……兄者に会えて。俺、もう心細くてさ」


兄者と中嶋(No22)はクラスのオタク仲間である。
エロゲの発売日に一緒に学校をサボって行列に並んだり、プラモなども一緒に作る仲だ。


( ,'3 ) 「きっと宝や茂等なんかはやる気になってるはずだ。兄者、一緒にこのゲームを止めよう!

     クラスメートが殺し合うなんてこんなのおかしいに決まってる!」

( ´_ゝ`) 「……そうだな。おかしいな」

( ,'3 ) 「そうだよ! だから……あ、兄者!?」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 21:57:08.75 ID:3BTGt0bz0
兄者は少し距離を置き、アサルトライフルを中嶋の体に向ける。
その銃口はきっちりと中嶋の上半身に向けられている。

(;,'3 ) 「兄者……お前まさか……」

( ´_ゝ`) 「悪いな」

(;,'3 ) 「う……うわ……」

中嶋は逃げ出そうとする。
しかしすべては遅すぎた。
兄者の銃から放たれた3つの銃弾は狙いをつけたとおり臓器が集中する上半身へ全て命中する。


( 3 ) 「ぎっ……」

( ´_ゝ`) 「……」


兄者はすぐには近寄らず、しばらく様子を見る。
念には念を入れた方がいいと判断し、頭部にも銃弾を撃ち込む。
兄者は中嶋の持っていたバッグから水と食料を取り出し、自分のバッグに入れる。
武器はなんだろうかと探ってみると日曜大工セットだった。
銃は持っているがいつ弾切れしないとも限らない。
兄者は工具の山から手頃な大きさのスパナを腰に挿し、再び南橋を目指し歩き始める。
この間兄者の顔は無表情で、感情が表に出てくることはついになかった。

【No5 兄者  武器:M16A1(アサルトライフル)・スパナ・??? 現在位置:E-5】
【No22 中嶋 × 残り35名】
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