プロローグ
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 20:43:49.57 ID:3BTGt0bz0
プロローグ 「before start game」

――臨時ニュースの時間です――
日本の負債が――遂に2000兆を超え――荒巻総理は非常事態宣言を――
景気は低迷必至――失業者も増加の一途――


プツリ。
部屋の隅で光と音を出し続けていたTVの動作が停まる。
一瞬静寂が訪れるがそれは男の声にかき消される。


「準備は万全か?」

「はい、無人島の確保・情報操作の徹底・武器弾薬の準備、すべて完了しています」

「よろしい。さて、君たち」


男の声は狭い部屋に集まる人間の耳に響き渡る。


「この計画は、この日本国を救う最後のチャンスだ。

この機を逃せば2000年続いた日本国はアメリカに吸収され、なくなってしまうだろう」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 20:45:45.05 ID:3BTGt0bz0
「そうならないためにも、この計画は日本国の発展において非常に重要なポイントを担っている。

この計画を決して失敗させてはならない。

そこでだ。君の承諾がどうしても、どうしても必要なのだよ。

――鴨志田君」


部屋にいた人間の視線は声を発している男の隣で縛られている男に注がれる。


(‘_L’) 「……」

「こんなに説得しても、まだ承諾してくれんかね」

(‘_L’) 「あいつらは……あいつらは、私の教え子ですから」

「……いい先生だ。戦後の教師が全てあなたのような教師なら、こんな計画も立たなかっただろう」

「だが、既に日本国はどうにもならないところまで来ている」

「……犠牲を払わなければ、前へ進むことはできない」

(‘_L’) 「お断りします」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 20:46:57.39 ID:3BTGt0bz0
「……そうか。残念だよ。君のような人材を失うとは」

(‘_L’) 「……」


男が持つ拳銃――H&KP7M8――が鴨志田の眉間に向けられる。


(‘_L’) 「……」

「……大した肝っ玉だ。君とは、もっと早くに出会いたかったよ」

(‘_L’) 「必ず……必ずこの計画は失敗する」

「……」

(‘_L’) 「あいつらは、俺の教え子だからな」

「……さようなら。鴨志田君」


パン。乾いた音が室内に響く。
この部屋に、鴨志田と呼ばれた教師は存在を消した。
そして、ひとつの肉塊が完成した。
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 20:51:38.38 ID:3BTGt0bz0
「……さて、最終段階に入ろう」

「……よろしいのですか。担任の許可を得ずとも」

「問題ない。死人に口なし、と言うだろう。渡した資料の3Pを開きたまえ」


男が口にした資料の表紙にはこう印刷されている。
『VIP.H.S 3‐1 Battle Royal』

8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/17(土) 20:52:21.81 ID:3BTGt0bz0





( ^ω^)たちが生き残るために殺し合うようです






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